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【MOSAメルマガ#11】プログラミング教育必修化について思うこと (2017年8月15日配信)

MOSAメールマガジン第11号 プログラミング教育必修化について思うこと

◆目次
・MOSAからのお知らせ
・MSM湘南 2017
・プログラミング教育必修化について思うこと
・レポート公開
・ニュース
・このメールマガジンについて
・バックナンバーについて
・配信先の変更・停止について

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◆MOSAからのお知らせ
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●【夜間】MOSA BUKURO.swift #12
受付期間: 2017年9月15日
開催日: 2017年9月15日

プログラミングを一人で勉強するのはつらくて長い道のり…
そんなあなたのBUKURO.swift

・macOS/iOS/watchOS/tvOSプログラマーのための勉強会です。
・関連があれば、他の環境についてもOKです。
・発表を希望される方は申し込み時のアンケートでお申し込みください。

http://www.mosa.gr.jp/?p=41393

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◆◆ MSM湘南 2017 ◆◆
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【日時】
2017年10月14日(土)~10/15日(日)

【会場】
湘南国際村センター(神奈川県葉山町)
( JR逗子駅からバス20分、車で都心から約55分)
ホームページ:http://www.shonan-village.jp
交通アクセス:http://www.shonan-village.jp/access.html

【参加料金】
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・会員(ツイン、相部屋)/早割 33,000円、通常 38,000円
・会員(シングル)/早割 37,000円、通常 42,000円
・一般(ツイン、相部屋)/早割 43,000円、通常 48,000円
・一般(シングル)/早割 47,000円、通常 52,000円
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◆一般の方、上記金額でMOSAに同時入会も可能です
◆上記は一泊3食、懇親会パーティ、受講料2日分込みの料金です
◆単日参加、宿泊なしでの参加の場合も上記金額となり、割引はありません

【受付方法】
◆peatixサイトでの受付(各種クレジット、ATM、コンビニ払等に対応)
◆銀行振込(MOSA口座へのお振込)ご希望の会員様、直接事務局にて承ります。

【受付開始日】
2017年9月1日(金)受付開始予定
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MOSAホームページに昨年のMSMレポートを公開しています。
こちらもぜひご覧ください。
http://www.mosa.gr.jp/?p=39038

MSM2017のセミナー内容については、今後のご案内をお待ちください。
今年もたくさんの皆様のご参加をお待ちしております。

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◆コラム 
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プログラミング教育必修化について思うこと
落合 徹

・印象がチグハグ
 小学校でのプログラミング教育の必修化とかで、プログラミング教材の分野(業界)が、最近多少浮ついている感があります。浮ついていると感じてしまうのは、お上の方針が、いまひとつしっかり定まっていない感じがするせいでしょうか。「論理的な考え方を身につける」とか、「ITリテラシーがどうのこうので、プログラムがどういうものかということくらいは知っておくべき」とか、「エンジニアーが足りない。小学生の内からプログラミングを教えないと技術立国崩壊だ」とか、タイムスパンや目標の方向性、到達レベルが、喋る人ごとに違っている印象です。

・プログラミング教育環境の今昔から見る普遍性
 プログラミング教育用の言語(環境)として、大昔、LOGOというものがありました(https://ja.wikipedia.org/wiki/LOGO)。言語としてもリスト構造やファイルなどのI/Oを扱える立派なものですが、目立った機能としてタートルグラフィックスという出力機構を持っていて、簡単なコマンドで「亀」の動きをプログラムできました。亀は、時代によって画面上の図形であったり、有線リモコンロボットだったりします。
 時代は流れて現代。Appleが、プログラミング言語Swiftの学習用として、iPad向けにPlaygroundsを提供しています。Playgrounds自体は、その前に開発者向けIDEのXcode上に搭載されていましたが、一般人(児童)向けとしてiPad上で独立稼働させる上でインターフェースを刷新し、ゲームの中の様な世界で、Swift言語を使ってキャラクターを動かすというコンテンツが、導入編として当初から含められました(あくまでもコンテンツの1つで、全く印象が異なるコンテンツもあるし、自作もできます)。
 どちらも、簡単なコマンドの組み合わせで特定のターゲットを動かすことを、プログラミング教育の入り口に据えています。実現すべき事が明確なので、結果の成否もハッキリしています。簡単なコマンドを組み合わせるだけなので、失敗からの学習効果も、成功したときの達成感も短いサイクルで繰り返し得ることができます。本当に複雑な事をさせようとすると、様々な制限に阻まれたりしますが、それを工夫して制限内で実現したり、学習のステージを先に進めて、新たな機能を用いるなどで解決する事で学習を進めていくことができます。
 最初は学習者を環境に慣れさせること、なるべくロジック組み立てに集中させること、何よりもプログラムを組む楽しさを感じてもらうことを優先して、一単位の動作をまとめて実行させるコマンドを実行順に並べるという、直感的な事から始めるわけです。ループや条件分岐などの、実行順を変える様な少し複雑な処理は、ターゲットを操作するためのコマンド以外の「文法」などを覚える必要があり、何よりその考え方を理解しないといけないので、次の段階ということです。
 また、MITメディアラボのScratch等の様な、ビジュアルプログラミングツールでも、コマンド記述に文字入力をしないというだけで、似たような考え方で学習を進められます。

・新顔登場
 さて、ご存知の方もいらっしゃいますが、私はこの数年、クラウドファンディングにはまっています。主にKickstarterを中心に、新しいモノを探している毎日です。
 先日、Kickstarterで出資したガジェットが1つ届きました。PETS(https://goo.gl/nYfjUZ)という、MDFボード(木質繊維ボード)で作られた日本発のロボットキットです。
 詳細は、URLリンク先や「PETS Kickstarter」とかで検索していただくとして、簡単に説明すると、1マス前進や90°回転などの命令が割り当てられたコマをPETS本体にセットする事で、パソコン等の母艦デバイス無しに目的の動作を簡易プログラミングできる車輪付きロボットです。
 最高9ステップ(+3ステップのマクロ1種)の、プログラム言語というにはあまりにも素朴な機構ではありますが、単純なところから入るという大前提を満たす、立派なプログラミング教育の教材です。処理の流れを変えるという発展段階には対応できませんが、簡単なサブルーチン(というより、マクロに近い)を設定できるので、考え方は学ぶことができます。また、純粋なプログラミング環境に比べて制限がきつい分、工夫によって解決できるような課題が付属して来るので、パズル的感覚でプログラミングの考え方を身につけられるものになっています。
 PETSは「キット」であるため、学習のスタートラインに立つ前に、組み立てる必要があります。これは工作の感覚でできるので、大人が見ていれば子供1人でも完成できるでしょう。自分で作り挙げた時点で愛着が湧き、しかもそれが自分の思い通りに動かせるとなれば、積極的に課題に取り組む動機と成り得ます。キーボードやマウス、タッチパネルなどから仮想的にプログラムを入力するのではなく、コマという物理的な物体を配置することでプログラムを組み、本体が動くので、視覚、触覚(モーター動作音やビープ音などの聴覚も)で、プログラミングを実感できるものになっています。現状では、一定レベルに到達した先の発展性が乏しいという要改善点がありますが、アプローチとしては見るべき点が多くあると思いました。

・結論?
 小学校でのプログラミング教育の必修化では、今のところ細部が現場に丸投げされる状況の様です。上の人たちの目標がハッキリ見えないのは、そのためもあるのかもしれません。
 とはいえ、「同じ時間をかけて学ぶなら、実のある方がいいだろう」とかで、実際に業界で使われているプログラミングツールや言語を教えた方がいいという人もいる様ですが、それだけはやめていただきたいものです。
 プロの使うツールは、プログラミング初学者には取っ付きにくく、持て余します。それは学習に集中できない大きな原因となります。ツールも言語も日々変化しています。数年のスパンで見ると、まったく別物になっている事が多々あります。一度身につけば、その変化も差分で追いかけられますが、そのレベルになるまでが初学者には大きな負担です。
 将来、プロになる生徒も居るでしょうけれど、その頃には(それこそ数年後くらいでも)別物どころか、ツールや言語が消滅していることもあり得ます。実際に仕事でプログラムする時は、その状況にあった(あるいは指定された)ツールや言語を(知らなければ)その時点で学習するものです。特定のツールや言語を教えこむよりは、先に挙げた様な基本的な仕組みを教えた方が、習得が速いことは経験的にも間違いないでしょう。
 また、プロにならない生徒の方が多いだろうことも考えると、特定のツールや言語を教えることにどれほどの意味があるか。もちろん、プロになるか否かに関わらず、自発的に高性能な環境で自分がやりたいことをやれる様な「スーパー小学生」は、好きな環境を追求すれば良いでしょう。そういう人が多く出る事を願いますが、その場合も、学校の授業で他のツールや言語をプロレベルで教えていると、授業と自分のやりたい事の両方に労力を使うこととなり、負担が多大でしょう。これが、基本的な仕組みや、多くのプログラミング環境で共通する様な事を教えている場合は、負担は少ないはずです。
 プログラミング教育を行う事には賛成ですが、「教室の中でしか通用しないプログラミング知識」と言われないためにも、まだ色々考えるべき事がありそうです。なによりも、指導する先生が大変だとは思いますが。

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◆レポート公開
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●MOSAプログラミングセミナー「Swift / iOSアプリ開発ハンズオンセミナー」レポート
2017年8月3日(木)の午後、東京都千代田区のちよだプラットフォームスクウェアにおきまして、MOSAプログラミングセミナー「Swift / iOSアプリ開発ハンズオンセミナー」を開催致しました。次のように前半と後半に分けて2部構成で行いました。

・第1部「Swiftハンズオンセミナー」
・第2部「iOSアプリ開発ハンズオンセミナー」

レポート全文はこちら。
http://www.mosa.gr.jp/?p=41441

●第22回 MOSA Tech Meeting レポート
2017年8月3日(木)の夜間、東京都千代田区のちよだプラットフォームスクウェアにおきまして、「第22回 MOSA Tech Meeting」を開催致しました。

今回の発表は以下の通りです。

・「UD手書きPro(手書き筆談アプリ)の紹介」
・「のせラジの紹介」
・「機械学習、深層学習の現状 シンギュラリティは起こるか?」
・「きもちメガネ開発秘話 Funiki SDKとBLEのバックグラウンド処理」

レポート全文はこちら。
http://www.mosa.gr.jp/?p=41426

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◆ニュース
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●Apple、 第3四半期の業績を発表
https://www.apple.com/jp/newsroom/2017/08/apple-reports-third-quarter-results/
今期もかなり好調だそうです。

●Apple、AirPodsの出荷予定日を2週間短縮
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1708/07/news057.html
まだ、追いついているとは言えない状況のようですが、改善してきているようですね。

●コンクリートのひび割れ、AIが80%精度で検出 高速道路など点検効率化
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1708/04/news085.html
目的が違うのかもしれませんが、コンクリートの検査では打音検査という方法もありますが、人間による目視や音の聞き取りだけでは、速度や精度にばらつきがあると思います。AIなども組み合わせて行くことで従来よりも早期に分かると良いですね。

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◆このメールマガジンについて
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◆バックナンバーについて
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バックナンバーは以下のページで公開しています。
http://www.mosa.gr.jp/?page_id=41102

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◆配信先の変更・停止について
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配信先の追加はこちらです。
https://mosa-gr-jp.heteml.jp/mosa.gr.jp/?page_id=40929

配信先の停止はこちらです。
https://mosa-gr-jp.heteml.jp/mosa.gr.jp/?page_id=40938

配信先の変更は、新アドレスを追加後に旧アドレスを停止してください。

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https://mosa-gr-jp.heteml.jp/mosa.gr.jp/?page_id=4711

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