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WWDC2007初参加レポート(研究室会員編)

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                 名古屋学芸大学大学院 メディア造形研究科 渡辺 徹(MOSA研究室会員)

     初めまして、名古屋学芸大学大学院メディア造形研究科の渡辺徹と申します。
     今回、MOSAからのご好意にて、私は学生参加者としてWWDCに初めて参加をすることができました。私は開催日の三日前から観光も兼ねて渡米し、サンフランシスコに滞在しました。アップルストアの訪問はもちろんのこと、サンフランシスコの街の観光を一緒にできたことを感謝しております。

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    (サンフランシスコの街並み。ケーブルカー乗り場やユニオンスクエア周辺)

     私はWWDCがはじまるまでは、中華街やフィッシャーマンズワーフに行ったり、SFMOMAやSan Francisco Design Center、Asian Art Museumなどで芸術鑑賞をしたりとSFを満喫し、充実した時間を過ごすことができましたが、Apple Company Storeに行けなかったのが残念でした。
     今回、私はユースホステルに滞在しておりましたが、WWDC開始前からホテルでは、参加者であろうと思われる外国の方たちが、アップルのラップトップを持ち歩く様子をたくさん目にしました。本当に異常なくらいMacを所有している滞在者が多く、ユースホステル内にあるフリースペースでMacのスクリーンを眺める光景をよく目にしました。
     PCを所有している滞在者が、ほぼMacであったことに驚きを隠せないほどでした。サンフランシスコでは、あたりまえのことなのかな? と思うほどでした。

     サンフランシスコは気候を含めとても過ごしやすく、何をするのにも非常によい環境で、いつも頭がフル回転で良く回りそうであることに羨ましく感じました。
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    (WWDC会場近くのアップルストアと、SF MOMA(サンフランシスコ近代美術館))

     またサンフランシスコのアップルストアにて、一番驚いたことは、ワークショップが充実していること。常に何かのワークショップが行われています。スケジュールはショップのオープンからクローズまで全て組まれていることに、アップルの普及率が高いのだと思いました。
     日本でも、特に私の住んでいる街のストアでも、より多くこのような機会があったらもっとよい環境になるだろうと感じるほどでした。私は外国のアップルストアの訪問は、今回が初めての体験だったのですが、店内のマーチャンダイジングやスタッフの対応・サービスは、私が思っていた通り、日本のストアと同様、一貫した展開をし、統一性を持っていることにアップル社の偉大さを感じました。

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    (WWDC07の会場・Moscone Center WEST)

     ジョブス氏の基調講演は、今回の参加人数が多くなってしまったために、学生スカラシップ制度を受けた参加者は、別部屋でのモニター鑑賞になってしまいました。私はその事情を当日に知りまして、ジョブス氏が同じ会場内にいるのにと思うだけで非常に残念でした。しかし、その他のセッション及びラボなどは不自由なく受けることができました。
     セッションで一番印象を受けたことは、アップル社のメンバーのプレゼンテーションが本当に素晴らしいことです。技術的スキルは当然パーフェクトではありますが、更に表現力が素晴らしいと思いました。
     私は、Contents and Media と Graphics and Imagingを中心にセッションを受けましたが、どれも魅力的な内容で更にプレゼンテーションが素晴らしいだけに分かりやすく、内容に入りやすいことが印象的でした。どのセッションも概ね個性豊かなプレゼンテーターで、大げさですがアップルのデベロッパがスーパースターに見えてくる気がしました。

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    (こんな面白Tシャツを着た参加者も…WWDCのフラッグカラーと一緒ですね。)

     日本からは私を含め十人に満たない学生が参加していましたが、世界中の学生参加者の割合を考えると少ないものです。またアジア圏の学生の割合を考えても非常に少ない印象を受けました。今後、日本からもっと多くの学生参加者がでてくるとApple Design Awardsを受賞する学生が出たりなどと面白くなりそうなのにと思いました。
     また気になる点が一つありました。世界中から参加している学生が、それぞれ出身国が別々なのにも関わらず、おおむね英語を使って頻繁にコミュニケーションを取っていた点です。私にとっては普段あまり経験できないことだけに、魅力を感じました。
     コミュニケーションといえば思い出すのは、それらの学生参加者たちがiChatを起動したときに表示されるメンバーリストの項目が多かったことです。常に数十人のメンバーがリストアップされていて、びっくりすると同時に、初めての経験で感動してしまいました。

     話を戻しまして、セッションも素晴らしく、世界中の参加していた学生とコミュニケーションが取れることの素晴らしさをWWDCでは常に感じました。また学生を対象とした期間限定で「Getting the most out of WWDC」と題した就職フェアが開催されていまして、様々な企業の人事マネージャと会う貴重な機会があり、私の英語力が優れていたなら積極的にアプローチをしたいものでした。非常に悔しく思います。
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    (沢山の参加者で賑わった今年のBash。今年はMoscone Center近くの公園で開催されました。)

     サンフランシスコの会場付近で行われたバッシュの感想は、まずはじめに公立公園でパーティを開催するアップルという企業がすごいと思ったこと、さらにその内容もアップルの製品同様に考え込まれて企画されてると感じ、連日続いたセッションの疲れからリラックスできる内容でした。
     食事も学生の身分である私からすると、すごくおいしく、私がアップルのセンスの良さ、繊細さを感じたのは、会場の空間は気を抜いていないことは当然ですが、お皿やナプキンまで気を抜いていないこと。ナプキンは黒色を使用していたんですね。このバッシュの企画はアップルの誰がしているのだろうと思いました。私はWWDCで行われたセッションは、当然のこと満足いく内容でしたが、さらにセッション以外にかいま見るアップルのセンスの良い気遣いにも感動しました。

     WWDCに少しでも興味のある方は、とくに学生の方は是非参加してほしいと思います。

    執筆者プロフィール

     名古屋学芸大学大学院 メディア造形研究科2年 渡辺 徹
     現在、名古屋学芸大学大学院にて映像メディアを専攻し映像メディアの研究をしています。作品制作の自由度を高めたいために、マックでのプログラミングを勉強しています。