今年のWWDCフォローセッションは、Apple Japan(六本木ヒルズ森タワー)でリアル開催いたしました。
フォローイベントの開催にあたり
ついに、AI/生成AIの大きな動きApple Intelligenceが発表されました。出遅れているようなイメージがありましたが、プライベート・クラウド・コンピュートによる、プライバシーとセキュリティはまさにゲームチェンジャーであり、ユーザーが安心してAI/生成AIを利用することにおいて、他社が簡単に追随できない状態になったことは間違いないと感じました。
今回のWWDCフォローイベントは、このApple Intelligence・AI/生成AIと、いよいよ日本での発売も決まったApple Vision Pro・空間UI/UXに焦点をあてて開催しました。
・会場について
今回の会場、六本木ヒルズ森タワーApple Japan本社は、Appleワールドワイド ディベロッパリレーションズのご協力によるものです。ありがとうございます。
冒頭からAppleの考えるAI戦略をわかりやすく解説いただきました。
一般的なAIは「Artificial Intelligence」、Appleが考えるAIは「Apple Intelligence」、この違いを大谷さんのセッションでよく理解できました。
またAIの世界は英語圏ファーストで日本語対応は遅れているが、それはAppleも同じでApple Intelligenceはまず英語対応で年内にリリースされるが、日本語にチューニングしたバージョンもその後に提供されるであろうとの予想でした。
またvisionOSがApple Intelligenceに対応していない理由についても、Vision Proに相応しいUIをAppleは今でも模索しているのではないかとのことです。
AI学習の著作権についても触れられて、Appleは閉じられた環境でAIを利用するので著作権の問題は発生しないとの見解。
ハルシネーションについても、文章の校正や要約などハルシネーションが起こりにくい処理に限定しているのもAppleの戦略と語っていました。
画像の生成に関しても実写は使わずイラストを利用し、違和感のない出力を得られそうと努力しているようです。
最後にRabbit R1のデモ。外部サービスと連携させるためのLAM(Large Action Model)がまだ完全には実装されておらず、SNSなどでは議論の渦中の状態にはあるものの着実にバージョンアップして進化しているようです。
Apple Vision Proの製品説明や使われている技術を中心に、とても興味深いセッションでした。
他のVRゴーグルと比較して視線入力の正確さ、パススルー映像のリアルさ、VR装置とは違い日常使いができるデバイスであることなど、Vision Proの優位性をわかりやすく解説されました。
もともとVRゴーグルではなく空間コンピュータという新しいジャンルに投入した製品であるため、VRゴーグルと比較するのも難しいのですが、VRゴーグルとして見た場合でもかなり品質の高い製品であることが理解できました。
最後にApple Intelligenceの仕組みをわかりやすく説明いただき、これからリリースされる機能への期待が高まりました。
質疑応答ではたくさんの質問が寄せられEnterprise対応ややApp Intentsなど突っ込んだ内容の多く、参加者のVision Proへの興味の高さも伺えました。
今回のイベントの告知ページの画像は生成AIで作られたのですが、まず制作の苦労話から始まりました。
いろんなプロンプトを駆使して画像を生成するものの指の本数が間違ったり、どうしてもプロンプト通りにならなかったりなど、生成AIの課題を制作の過程で多く感じたようです。
次に3D Spacial Videoの撮影方法を解説いただきました。
一般的な3D動画ととSpacial Videoの違いについては、タグを付けると認識してくれるが、Appleのレギュレーションに沿っているかは別の問題で、Spatial Videoは、3Dを現実空間に違和感なく再現することを試みているようです。
360イメージでイマーシブを感じさせるために、周辺と環境を異なる次元で制作するなど、新しい映像表現にも積極的に挑戦していることも紹介されました。これらAppleが提示するフォーマットにいかに対応するかが、Vision Proのコンテンツを充実させる鍵になると感じました。
WWDC 2024で発表された新技術の中で、現場で役立つ内容を紹介しました。
Tabbar、Translation API、Xcode 16、Swift 6、Store Kit 2、App Intentsを時間の関係で駆け足ながら解説しました。
Translation APIとApp Intentsは実際のデモを交えながら、わかりやすく解説しました。
App Intentsに関しては今後Apple Intelligenceを活用するためのキーテクノロジーとなることを強調しセッションを終えました。
いけださんからApple Intelligence、Vision Proなど新しい技術がこれから押し寄せる時代にどうしていけばいいのか?という壮大なテーマを参加者全員でディスカッションしました。
たくさんの内容について意見が飛び交い大変盛り上がりました。
MOSA会員
暫定代表
いけだじゅんじ