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【終了レポート】MSM MOSA Software Meeting 2023

MSM: MOSA Software Meeting 2023

レポート(11/25)

今年のMSMは、Apple Japan(六本木ヒルズ森タワー)でリアル開催いたしました。
Apple Vision Proが発表されて初めてのMSM、さらにApple Japan本社での開催となり、大勢のみなさんに参加いただき盛会なMSMとなりました。

恒例のキーノートは『来年のVision Pro発売を控えたApple新製品群の意義と空間コンピューティングへの展望・Apple流生成AIはどうなる?』と題し、テクノロジーライターの大谷 和利さんに熱く語っていただきました。

たくさんのご参加を心よりお礼申し上げます。
参加されなかった皆様も、どうぞレポートでお楽しみください。
今後もイベントの開催を計画しています。次の機会には、ぜひご参加ください。

なお会場、六本木ヒルズ森タワーApple Japan本社は、Appleワールドワイド ディベロッパリレーションズのご協力によるものです。ありがとうございました。


来年のVision Pro発売を控えたApple新製品群の意義と空間コンピューティングへの展望

テクノロジーライター 大谷 和利 さん

はじめに最近発売されたMacBook Pro M3のCMビデオの映像が流され、その製品に対するAppleの思いを映像とともに読み解かれました。
またiPhone 15 ProでVision Proの3D映像が制作できることの意味を、大谷さんの視点で語られました。
過去にAppleがリリースしたテキサスホールデムというカードゲームが最近アップデートして、Vision Proを意識した臨場感のあるゲーム映像になっていることで、よりVision Proを意識したソフトウェア戦略を垣間見れるとの分析に納得しました。
Luma AIという3D空間を映像から構築するアプリの紹介では、Appleが以前に公開した錯視のビデオを入力映像として設定し、果たして3D空間を構築できるか?、という少し意地悪で面白い試みが紹介されました。結果は錯視という難しい条件でも多くが再現できていて驚かされました。
Knowledge NavigatorとVision Proの比較も興味深かったです。タッチ+ボイスAIのKnowledge Navigatorとそれに視線入力を付加したVision Proが、時代は違えど製品の方向性は同じだと感じました。
Appleにおける生成AIについても多く語られました。Siriをどれくらいアップデートできるか、ハルシネーションの問題への取り組み、iWorkアプリへの組み込みやCopilot化など、非常に興味深いお話が聞けました。
MicrosoftはなぜAIで先行できているのか?というテーマでは、ナデラCEOの存在が大きいとのことです。スピード感のある、走りながら考えるスタイルが功を奏しているのではと考えているようです。
SUNOという楽曲生成サービスの紹介は印象的でした。MOSAのテーマソングをAIで生成するデモで、ヒップホップ調、オペラ調などいろんな曲調で歌詞まで生成されていて驚きました。







Mac App 〜macOSに向けてのアプリ開発〜

ワールドワイドディベロッパリレーションズ 森川 さん

Macのアプリ開発のお話を、新しいMacBook Pro M3の紹介や最新のソフトウェア技術とともにご紹介いただきました。MacBook Pro M3の処理能力、バッテリーの持ち、排熱、高精細ディスプレイ等々、その魅力を語っていただきました。
またAppleプラットフォームの優位性やAppleの考える製品、SwiftUI、CoreML、ARKit、Widget、Live Activityなどの最新技術も丁寧に解説いただきました。
MacのアプリはiOSとは違いブルーオーシャンなので、多くのデベロッパに開発していただきたいとの言葉が印象的でした。
最後に参加者との質疑応答は具体的な疑問や要望が飛び交いました。







LT1: SwiftDataを試す

合同会社ドリームグロウ 中野 洋一 さん

まずSwiftUIがようやく実用レベルになったこと、Androidアプリの開発の苦労など近況の紹介から始まりました。
ほぼSwiftUIでアプリ開発できるようになったものの、まだUIKitに頼らざるを得ない部分も多く、SwiftUIの進化はまだまだ求められるとのことでした。
次に本題であるSwiftDataの概要と具体的なコードを解説しました。
またCoreDataとの違いや既存のCoreDataのDBファイルを読み込む方法など、実用的なトピックの解説もあり勉強になりました。
プロジェクトのテンプレートでSwiftDataを選択すると、簡単なリスト型表示アプリが出来上がるデモも交えて、実際のコードについても若干速足でしたが説明がありました。
最後にXcode 15で追加されたxcstringsファイルでのローカライズ機能も解説されました。
今まで各言語ごとに文字列ファイルを用意したり煩雑だった作業が、xcstringsファイルを使うことでSwiftUI上の文字列を自動判別してリスト化してくれる機能はとても便利だと思いました。







LT2: iOS/iPadOSアプリからvisionOSアプリへ

LT3: Reality Composer Proを試す

LT4: visionOSシミュレータで体験

MOSA 暫定代表 いけだ じゅんじ さん

冒頭はアンケートから始まりました。
Vision Proラボへの参加、Vision Proシミュレータを試したことがあるか、Reality Composerを試したことがあるか、などの質問がありました。
意外とVision Proラボへの参加希望が少ないのが驚きでした。
まだ製品の情報が少ないため、Vision Proそのものには興味があるけど、実際に体験するまでには至っていない印象でした。
次にVision Proのサンプルコードをひとつひとつ丁寧にご紹介いただきました。
Destinationという全プラットフォーム共通のサンプルコードは、プログラムの中身や仕組みまでを詳しく解説いただき、とても勉強になりました。
できるだけ綺麗に360度映像を表示するために、巨大な8K画像を使用していることのようで、Vision Proのアプリが肥大化する大きな要因と理解しました。
次にReality Composer Proの紹介です。渋谷の地形の等高線データをReality Composer Proに読み込み、色のついた3Dモデルを表示するデモはとても簡単でみんな驚いていました。
最後にVision Pro Simulatorの紹介をされました。iOSの標準的なアプリがそのまま入っていて動かせるようです。
Vision Proラボでの体験をいろいろご紹介いただきましたが、守秘義務で実際に話せない歯痒さが印象的でした。





楽しく有意義な時間を過ごせました。
参加された方はもちろん、今回、残念ながら参加されなかった皆様も、次の機会をどうぞお楽しみに。



MOSA会員
暫定代表
いけだじゅんじ