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WWDC 2008 フォトレポート&エッセイ

2008年6月9日(月)から13日(金)の5日間にかけて行われたWWDC2008(Apple Worldwide Developers Conference)のフォトレポートとエッセイです!MOSA副会長・小池邦人氏によるライブ感あふれる今年のWWDC報告をどうぞご覧ください!

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 学生会員によるWWDC初体験記「WWDC 2008 学生会員初参加レポート(その1)」はこちら
 学生会員によるWWDC初体験記「WWDC 2008 学生会員参加レポート(その2)」はこちら

このページの記事は、ニュース解説ページMOSAicにて毎日更新されたものをまとめたものです。

2008.06.20『WWDC 2008に思う』 
                         MOSA副会長 小池邦人(有限会社オッティモ

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6月9日(日本では6月10日の深夜)Steve Jobs CEOによる基調講演(キーノート)によりWWDC 2008が開幕しました。今年はキーノート(午前10時スタート)の待ち行列に午前6時から並びましたが(昨年より30分早く)、途中で謎のTシャツが投げ込まれたり、MacTechマガジンが配られたりと大変賑やかで、あまり退屈することもなく、昨年より待ち時間が短く感じられました。並んでいる参加者の多くは、既にiPhoneを所有しており、通話、音楽、ウェブ回覧、記念撮影と暇つぶしで忙しそうでしたが、我々日本人はiPod touchしか使うことができず、少々悔しい思いをしました。ですから、来年は絶対にiPhoneネイティブのネット対戦ゲーム(4人麻雀希望)で暇をつぶしてやろうと心に誓ったわけです(笑)。

ところで、毎年WWDCではセッションスケジュールを記した小冊子が配布されるのですが、今回は無し! 環境に配慮したわけでもないでしょうが、Apple社の参加者サイトの最新スケジュールを参照する方式に変更されました。このサイト、ちゃんとiPhoneやiPod touch用も用意されており(良くできている)、参加者は会期中このサイトを見ながら会場を移動していました。筆者は、いつもはあまり外出しないので、常時インターネット接続のモバイルデバイスを試す機会がなかったのですが、今回の会場におけるサイト回覧やメール利用で、この種のデバイスがこうした状況で本当に有用であることを痛感いたしました。まあ、参加者の多くは同時にMacBook Proなども持ち歩いていたので、全体的にはiPhoneなどを使っている人は少なかったとは思うのですが…。
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さて、キーノートの会場に足を踏み入れて驚いたのは、その取材陣とテレビカメラの多さです。事前にiPhone 3G発表が確実視されていた事もありますが、WWDCがコンシューマ向けの展示会ではなく、MacやiPhone対象のデベロッパー会議であるという点を考えると異例のことです。そして会場は参加者で満杯! キーノート会場の収容人員は決まっていますので、余った人は強制的にオーバーフロールーム(映像のみ放映)へ回されてしまいます。Jobsから本年度の参加者は5,200人という発表がありましたが、チケットが売り切れていなかったら、もう1,000人ぐらいは集まったかもしれません。MOSAへも、売り切れ後に「チケット何とかならないか?」という問い合わせが相次いだそうですが、それは流石に無理(問い合わせ先が違う)と言うものです(笑)。

ご存じのとおり、WWDCのセッション等で話された内容はNDA(秘密保持契約)扱いですので、それらの詳細を一般開示することはできません。ただしキーノートだけはNDAが適用されず、自身のコラムや記事等で自由に言及してもOKです。ですから、キーノートに関する情報や解説、そして各関係者の感想は、雑誌や関連ウェブサイトに氾濫しています。筆者としては「iPhone OS 2.0」「iPhone G3」「App Store」「Mobile Me」などについては、前々から聞いていた噂に近い内容でしたので、それほどの驚きはありませんでした。それより「Snow Leopard」に関しては、キーノート内で詳細を紹介してほしかったと思います。どう見ても時間切れのため午後からのセッション(キーノートの延長だった)に回された感が強く、結局、その内容の開示は不可となってしまいました(Apple社のウェブサイトに少し開示されている)。
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Apple社と四半世紀の間付き合ってきた筆者が、今回のキーノートで最も感慨深く眺めたのは「三本足のスツール(背もたれのない一人用腰掛)」のスライドでした。このスツールの三本足ですが、Jobsいわく、Apple社を支える3本柱のMac、Music、iPhoneだそうです。Apple社は、iPod登場以前の20年近くをMacintoshという「一本柱」だけで生き抜いて来ました。それも製品シェア数パーセントのビジネス環境で、です。よく考えると(考えなくてもか…)ビジネスの世界において、これは奇跡的な事かもしれません。途中で、この一本柱を削りもう一本の柱を立てようとして(クローン容認とOSライセンシング)あやうく本体が倒れそうになりましたが(笑)その柱がついに3本になったことを直接Jobsから聞ける時代が訪れようとは、ただただ感激です。

ところで足が3本に増えたとは言え、スライドに映ったスツール、安心して座るのには少し不安定な感じが漂っていることにお気づきでしょうか(笑)。筆者が今回のWWDCに参加して感じたのは、「Apple社は、このスツールに新たな4本目の足を追加しようとしているのでは?」と言うことでした。そして、4本足をそれぞれ臍(ホゾ)で接ぎ(お互いに補強し)より丈夫で安心して座れるものを作ろうとしているように感じました。4本目の足が具体的に何なのかは、今のところは謎のままです。各足をハードウェアに例えるなら、Apple TVや噂になっているタブレット型Mac(iTouch?)なども候補かもしれません。
しかし、Apple TVはMusicにまとめて「メディア」と呼べそうですし、タブレット型MacはiPhoneも含めて「モバイル」へと格上げできそうです。

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4本目の足は、Apple社が今のところまったく参入していない分野がターゲットとなる可能性が高いように感じます。今回のWWDCでは、それに対する幾つかのヒントが提示されていたのかもしれません。まず最大のキーワードは「ビジネス」と言う単語でしょうか? あちらこちらでプンプン臭っていましたね(笑)。iPhone OS 2.0は、Exchange対応を含めてビジネス分野のサポートが大きく強化されました。また、Snow LeopardでもExchangeがサポートされることが明言されています。「iPhone Developer Program」に参加している企業が、Fortune誌による500のトップ企業の中の35%をしめている点も強調され、Mobile Meに関しても、現在は「Exchange for the rest of us」だそうですが、状況によってはビジネス分野への展開や拡張もありそうな雰囲気です。

iPhoneが関わる分野についてはまだ始まったばかり、これからが勝負であり、おのずとビジネス分野への参入準備を整えることができます。しかし、Mac(パソコン)に関しては、すでに存在している「別勢力」を大きく浸食する必要があります。逆に言えば、それだけ奪取できる大きなシェア(チャンス)が残されているという事にもなります。筆者は、Apple社は、こうしたビジネス分野へ進出するための「切り札」を持っていると考えています。それは「Mac OS Xのライセンシング」です。前にも書きましたが、この切り札は1本足の時に大失敗したビジネスモデルの再演となります。しかし現在、足は3本もあるわけでして(笑)1本に若干の悪影響が出たとしても、残りの2本でそれをカバーできる(逆に効果を得られる)だけの余裕もあるはずです。

この場合、ライセンシングはすべての分野に及ぶ必要はなく、コンシューマ分野については、Macintoshというブランドを維持すれば良いわけです。つまり、ターゲットをビジネス分野のみに絞るという作戦です。例えば、パソコンを生産をしていないSunやIBMと提携して、Mac OS Xを搭載したマシンをビジネス分野へ販売してもらうと言うのはどうでしょうか? CPUをインテル x86へ切り替えたMacに、もはやハードウェア的制約はありません(どこでも簡単に作れる)。また、こうした企業は、ハードウェア販売による利益ではなく、システムインテグレートやそのサービスを含めたソフトにより収益をあげています。ですから、その末端ツール(クライアント)として、システムの能力を正当に引き出せ、ユーザ側にとっても管理しやすい優秀なOSが確保できるのであれば、何の文句も無いでしょう。
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Mac OS Xがライセンシングされれば、ひょっとするとDellやHPといたメーカも諸手を挙げて喜ぶかもしれません(笑)。Apple社にとっては、それが製品的には何ら面白みのない黒い箱の中で起動されようとも、Mac OS Xのシェア・アップが「4本足のエコシステム」の形成には重要なはずです。実際のところ、個人的にも「Mobile Me」や「App Store」のコンシューマ展開の方が面白そうですし、ビジネス分野(何をそう呼ぶかが問題ですが…)で使われるiPhone用アプリにもあまり興味がありません。また、Jobs自身も「ビジネスマシン」などという製品分野には、ほとんど興味が無いでしょう(彼がビジネス回りの話をする時、いつもちょっと嫌そうな雰囲気が漂う)。しかし、そこから得た利益や情報、経験、知識が、より良いコンシューマ製品(Apple社らしい)の開発へと反映されるのなら、小さな労力で大きな効果を上げられる戦略だと思います。

筆者としては、Apple社がコンシューマの世界に新風を吹き込んでくれる画期的な製品を出し続けてくれるのが一番です。デベロッパーの一人として、そうした画期的な製品から刺激を得て、それを成長させるためにソフトウェア(アプリケーション)開発で貢献できれば、こんな楽しいことはありません。そのためには、新たな収益を求めてビジネス分野へ足を踏み込むことも必要だと考えます。会社自体が健全経営で収益を上げ、優秀な人材を確保し、適切な研究開発費を捻出できなければ、決して良いものは作れません。正直言って、1本足を削っていた時代のWWDCには暗い雰囲気が漂っていました。毎年技術チームのエンジニア(社員)は交代し、提示される技術内容も貧弱で魅力無く、デモする彼らからは自信のカケラも感じられませんでした。今回、各セッションを熱く堂々と仕切る若いエンジニア達を見ながら、そんな昔を思い出してしまいました。

来年のWWDCのキーノートでは、美しきスツールのために「4本目の足」の話が中心となることを期待したいと思います。

2008.06.08 WWDC現地報告 1

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今年は様々な苦難(参加費用が5割り増しなんです)を乗り越えてのWWDC参加となりました。

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明日になれば、ここ(Apple Store SF)の展示内容も変更されるのでしょう。即日発売ありか?

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ちょっとワンパターンになっってきたので会場のアレンジを少し変更してほしいところ…。

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主役はiPhoneといった感じの受付カウンターです。スケジュール一覧が配布されなくてビックリ!

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バーナーの中に見慣れないアイコンがいくつかあるとかないとかザワザワ…確かにありますね!

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「OS X その他」のマシンが発表されるという噂も若干(笑)10.6の発表は確実だろうか?

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今回の鞄のおみやげ。それ以外はTシャツのみ。「iPhoneをお土産によこせ!」という勝手な声多し(笑)

2008.06.09 WWDC現地報告 2

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今年は危機感を持って昨年より30分早く基調講演の待ち列に並ぶ。(6:00ちょいすぎ)

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早起きは三文の得。MacTechマガジンと投げ入れられたTシャツをゲット!(7:00)

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列が動き出して歓声が上がる!会場内へ入れるのは昨年より早くなりそうだ。(7:30)

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昨年通り一階(食堂がある)で待機状態に突入。iPod touchで暇をつぶす。(8:00)

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やっと2階までたどりついたが、またまた待機!ここでパンをゲットして朝食。(9:00)

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ついに会場となる3階へのエスカレータが解放される。いよいよ目的地は近いぞ!(9:45)

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ついに会場へ到着!それなりに良い席を確保できたので早起きした甲斐あり。(9:50)

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本日のセッションが終了した後のアルコールと軽食のウェルカムパーティ。(人、人、人)

2008.06.10 WWDC現地報告 3

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今日からは一階にカンパニーストアの出店も開店しました。お土産ほしさに長蛇の列!

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朝食は一階の食堂(みたいな場所)でドーナッツやパンとカフェをいただいております。

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初登場の新兵器トースター…でも食パンが見あたらないけど?決して飛びはしません(笑)

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ランチは持ち出すことを考慮してこんな感じです。ついに温かいランチは消滅しました(涙)

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本体をばバラシてみるとこんな感じになります。皆さん黙々と食べております。黙々と…。

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食事時のテーブルはいつも満員御礼で空きが無いこともしばしば。壮観(異様)な風景です。

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と言った状態ですから、あふれてしまった人は床に座ってのランチタイムとなります。

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今回の目玉商品「椅子にくくりつけられた電源タップ」バッテリー切れの心配が無用に!

2008.06.11 WWDC現地報告 4

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ちなみに1996年のお土産はこんなんでした。現役で毎年WWDCに参加しております(笑)

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今年はスケジュールの印刷物はなし。その代わりiPhoneやiPod touchに情報が届きます。

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セッションの間は皆なそれぞれくつろいでおります。ず〜と仕事している人もいるもよう。

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会場から唯一外へ出られるテラスは「ヤニ族」の占拠場所。でも毎年その数は減少傾向!

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休憩場所にはメッセージを残せるホワイトボードも!アトムを描こうと思ったけどやめた(笑)

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今年のMOSAパーティーも大盛況!情報交換の場として遅くまで大いに盛り上がりました。

2008.06.12 WWDC現地報告 5

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会場にはWiFiだけではなくEthernetハブと電源を設置したテーブルも多数常設されています。

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その日のセッション&ラボのスケジュールは会場内数カ所のディスクプレイに表示されます。

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こちらはデータセンター経由で表示される会場内に設置されたWiFiのスポット位置と電波強度。

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アップル・デザインアワード入賞者も発表されました。皆さん、来年は狙いましょう!

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本日はお待ちかねのビアバッシュ・パーティが開催!隣の公園に凄い数の開発者が集合します。

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服装からしてノリノリ副社長(その元気をCEOに分けてね)の紹介で登場した本日のバンドは…。

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カナダの「Barenaked Ladies」です。「iPhone G3がカナダでも出て嬉しい」と第一声あり(笑)

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このバンド相当なAppleオタク度を披露!ステージ前ではこうした光景が数多く見られたのでした。

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中には謎のディバイスでビデオを撮る姿も。ステージ前はデジカメと携帯の見本市と化しました!

2008.06.13 WWDC現地報告 6

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最終日はホテルをチェックアウトして会場に荷物を預ける人が一階フロアに多数並びます。

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ジュースやコーヒーや水はいつでも飲み放題!水は環境配慮でペットボトルの配布はなし。

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コーヒースタンドも何軒か出ています。さらに?うまいコーヒーを飲みたい人はこちらで…。

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休憩コーナーにはレゴも!プログラマ的にはもう少しセンスの良いオブジェを見たかったぞ。

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バッテリースタンドでは予備バッテリーの充電が行えます。これが必要ない時代の到来を望む!

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恒例のMOSAカレー屋さんパーティも盛況でした。このお店、ビッフェ形式に変更して大成功!

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WWDCが終了しアップルストアーの正面展示も模様替え。さて明日から何が展示されるのか?

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帰国したらApp Store開店を目指して知恵をしぼらねければ…。大きなチャンスの到来です!!