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第20回 MOSA Tech Meeting レポート(4/27)

2017年4月27日(木)の夜間、東京都千代田区のちよだプラットフォームスクウェアにおきまして、「第20回 MOSA Tech Meeting」を開催致しました。

ミーティングの様子

第20回のMOSA Tech Meetingです。
今回はいつもの渋谷から離れ、MOSAがセミナーでよく利用しているちよだプラットフォームスクウェアでの開催になりました。実際、当日午後1時半からはハンズオンセミナーが行われていました。MTMは、その後に同じ部屋で開催されました。
 

「ミニ四駆操縦アプリの
開発でやったこと」 落合徹理事

落合理事からは「大人のミニ四駆HACKING ! (レポート)用に開発されたコントローラアプリについての解説がありました。ミニ四駆側にはArduinoを載せてコントロールし、Arduino側にもオリジナルのプログラムを実装し、増田理事が作り上げた電子回路を通して方向制御や速度制御を行ったそうです。この制御命令をiPhoneアプリ側からコントロールするため、iPhoneからBluetooth LEを使って通信したということを発表されました。
ペリフェラルやセントラルなど、Bluetooth特有事項の解説、ハードウェアの制御はソフトウェアだけでは想定できないトラブルがあり、命令を送る間隔を調整するなどのチューニングも必要になったとの解説がありました。

 

「大人のミニ四駆HACKING ! ワークショップ報告」 増田崇理事

増田理事からは3月頭に2日間行われたワークショップ「大人のミニ四駆HACKING ! (レポート)の開催報告がありました。なお、ワークショップの講師は、増田理事と大谷副会長です。2人の講師がそれぞれの方法でミニ四駆をHACKINGしたものを、半田付け作業の有無でライト/プロの2プランに分けたものの、ライトプランが思ったよりも技術力(と勢い)が必要だった等の全体的な印象や、講師それぞれが事前に3Dプリンターで出力した改造パーツの作成譚などの準備期間の事も発表されました。
また、ワークショップ参加者が撮影・編集してくださったビデオレポート(レポートページにリンクあり)の上映や、作成したミニ四駆実機の操縦体験などもありました。

 

「ShareDocの紹介」 白石亘MOSA会長

白石会長からは、株式会社治郎吉商店のドキュメント共有システム「ShareDoc」の紹介がありました。とても歴史のある長く開発が続いている製品のため、その動作環境の変遷やそれにまつわる苦労なども紹介されました。最新版での機能の紹介やデモも披露されました。今MTMの前に開催されたハンズオンセミナーで資料を配付する際にメールで送付したところ、幾つかのトラブルが発生しました。その対応の為に一部の受講者にShareDocを通じて配布したのが、本発表の切っ掛けだったそうです。
製品紹介のWebサイトもありますので、ご興味のある方はご覧ください。相談にも乗って頂けると思います。

 

「バックトレースをアプリで取ってデバッグする」 林晃理事

林理事からのプレゼンテーションでは、アプリでバックトレース情報を取得し、それを解析してデバッグする手法をご紹介いただきました。バックトレースはスタックトレースとも呼ばれ、アプリがクラッシュした時など、Xcodeのデバッグナビゲータに表示されます。アプリ開発者なら、クラッシュの原因を調べるのに役立てた経験があるかと思います。
バックトレースの情報はアプリ側からAPIを通じて取得できますので、そのデータをログとしてファイル出力すれば、バグの原因特定に役立ちます。特にマルチスレッドや複雑な呼び出しによって、プログラムの実行経路が特定できない時や、メモリリークの検出などに効果を発揮しそうです。当日のスライドはSpeaker Deckで公開されていますので、興味のある方は是非参考になさってください。

 

プレゼンテーションを行ってくださった皆さん、貴重なお話をありがとうございました! 次回は6月です。時期的にWWDCの報告会となる予定です(MOSA会長の白石がWWDC参加予定です)。皆様のご参加をお待ちしております。